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エースの極意3~失敗する力

私自身の昔話からお付き合い頂きたいと思います。

私は、入社1年目のいちばん最初のプロジェクトは
通販企業の基幹業務を構築するというものでした。

私がいた会社は新人に対してはスーパーバイザー(SV)がついて、
その人が指導をしてくれるという体制になっていました。

数カ月の配属でしたが、自分なりに最大限努力していました。
プロジェクトを出ることになって、SVから
フィードバックをもらうということで二人で面談をすることになりました。

私なりに努力した自信もあったし、ミスもなく、
それなりの成果を残しただろうと思っていたので、高い評価を
期待して会議室に入りました。
S評価まではいかなくても、A評価くらいはあるだろうと。

SVは部屋に入って座るなりこう言いました。
「そうだなー、石川の評価は、んー、まぁBマイナス、ってところだな」

「??」
私はキョトンとしてしまいました。
SでもなくAでもなく、B。しかもBマイナス??
事態が飲み込めません。

すると続けてSVが
「石川さー、お前このプロジェクト入って何か失敗した?」
と聞いてきました。

私はプロジェクト中に何か失敗をした記憶がありません。
そうか、先輩は何か失敗したと勘違いしてるんだな、
ちゃんと釈明しなければ。そう思って
「いや、失敗はしていません!」とハッキリと告げました。

「だから。だからBなんだよ」
SVは即答しました。

益々「???」となっている私に向かってSVが続けた言葉は
次のようなことでした。

「いいか。失敗してないってことはさ、お前、自分の能力以上の
 チャレンジをしてないって証拠だよ。
 チャレンジしない奴がどうやって成長するんだよ。
 新人のお前に求められてることは、小さくまとまって仕事することじゃない。
 どんどんチャレンジして、失敗して、そこから学んで
 どんどん成長していくことだろう。」

「俺たちは年次が上がって、責任が重くなったら、
 どんどん失敗できなくなっていく。その時に、ちゃんと仕事できる人は
 どういう人か。それは、そういうポジションにいくまでに、
 チャレンジして、必要な失敗をちゃんと経験してきてる人だよ。」

「失敗したっていいんだ。同じ失敗は2度しない。
 チャレンジして、失敗して、同じ失敗は2度しない。
 そうやって成長していくことが大事なんだよ」

失敗しなかったことで叱られたことは生まれて初めての経験でした。
すごい衝撃でしたね。今でも鮮明にこの光景を覚えています。

私自身は、この言葉を胸に頑張ったことで、翌年には同期300人の中で、
一番の評価を得ることができました。
これは本当にこの先輩のおかげなのです。

今もこの言葉は私にとってとても大切なものです。
以前よりも、無謀なチャレンジをして周囲に迷惑をかけるわけには
いかない部分が増えてきましたが、それでも、
「今の自分のままでは上手くいかないかもしれないこと」に、
毎年一つ以上はトライするようにしています。

自分の能力以上のものにチャレンジしていくこと。
これは本当に大切なことだと思います。
そのリスクや不安も背負って、チャレンジする。
そのことによって人は素晴らしい成長を遂げることができます。

色んな会社でエース級の活躍をしている人にインタビューをさせて頂くと、
その歴史は失敗の連続のことが本当に多いですね。
そして一つ一つをしっかり糧にして今の自分に活かしている。

失敗しましょう。
どんどんチャレンジして。

失敗しない人はエースになれないのです。