転職の極意2

前回は「20代、最初の1回は気楽に転職してみるのもあり」
ということを書きました。

一方で、
「ただ「超お気楽」でもそれは困ります・・・。
 ではどのあたりを考えるべきか、実際上の転職のリスクは
 どのあたりにあるのか、その辺のところを次回さらに
 考えていきたいと思います。」
といったことも最後に書かせていただきました。

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転職を考え始めたときに、多くの人が思うのは

「これは逃げなんじゃないか?」

ということです。実際に多くの人からそういう相談を受けます。
もちろん、そんな風に思わない方も大勢いらっしゃいますが。

「本当に今の会社でやれるだけのとはやってきたのか」
「この転職は、ただ苦労から逃げているだけじゃないのか」

こう考え始めると、本当にこれは難しいです。
いつまで考えても結論は見えてこない。

私は、自分自身の転職体験もそうですし、
100名以上の転職の相談にのってきた経験上、
今は以下の質問によって転職のGo/NoGoの判断をしています。

それは、「感謝して退職できますか?」という質問です。

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転職するときというのは、不満が最初にくることがほとんどです。
不満がなければ辞めようとはあまり思わないですからね。

私自身、2社目を辞めようとしていたときは、
最初は会社への不満がきっかけだったと記憶しています。

仕事のやり方が合わないとか、考え方が違うとか、
色々不満を持っていたんですね。

私はその頃、コーチングを受けていたのですが、
コーチングを受けているうちに、色々と見えてきました。

よくよく考えてみると、異業種から飛び込んできた自分に対して、
愛を持って手取り足取り仕事を教えていただきました。
自分の社内改善のアイデアにも耳を傾けて、裁量を与えてもらいました。
なかなか予算を超えられないときは心配もしてくれましたし、
予算を達成したときには、一緒になって本当に喜んでくれました。

よく考えたら、未経験の私に対してとてもとても愛のある会社でした。

一方でよりハッキリしてきたことは、当時の私は、人材紹介の仕事は
続けたくなかったということも、コーチングを通して見えてきました。

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以前は「とにかく嫌だ」という気持ちが先だって、
会社も仕事もいっしょくたにして「嫌だ」ってなっていたんですけれども、
よくよく整理してみると、
もちろん人が合わないようなところもありましたが、
(人間同士だから当たり前ですね)
会社のことも先輩社員のことも好きだし、ご恩がたくさんありました。

ただ、仕事内容が自分の想いとマッチしていなかった。

「仕事は辞める」「でも会社は好き」
そういう整理が私の中でハッキリしたので、
本当に感謝の気持ちを持って、退職の意志を伝えることができました。

おかげで、退職して数年経つ今も、懇意にさせていただいていて、
つい先日も、お仕事を頂戴してセミナー講師を務めさせていただきました。

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私の場合は、仕事内容のマッチというところに不満があったわけですが、
それは給与の場合もあるでしょうし、勤務地の場合もあるでしょうし、
いろんな場合があると思います。

しかし「とにかくここはもう嫌だ」と思って、冷静にならずに
混乱したまま転職をするのは危険なことです。

その状態だと転職活動も上手くいかないですし、
転職できたとしても、次の会社でも成功しにくいのです。
(なぜそうなるかは、転職の極意の続きで触れることになるでしょう)

どんなに不満があっても、好きなところや、恩というのが、
一つや二つくらいは必ずあるものです。例えば、給料が払われることも、
仕事の経験が積めることも、やはり会社あってのことですから。

そういったことを冷静に思い返して
「ここのところは、やっぱり感謝だなぁ」と素直に思えるようになって、
「それでも、自分はここを出ていこう」と思うのならば、
その転職はきっと成功するだろうと思います。

「感謝だなぁ」と思って、恩返しできていないし、
ここに留まってもう少し頑張ろう、そう思うのなら転職はやめればいいのです。

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もし、あなたが今の会社に対して100%不満しか持てなかったら、
その転職は上手くいかない可能性が高い。
「そりゃそうだろう」と思われる方もいるかもしれませんし、
「そんなの関係ないだろう」と思う方もいるかもしれませんが、
私がそう考える理由について次回、書いてみたいと思います。